Maki Shiraki
[東京 5日 ロイター] - ホンダと大成建設は5日、走行中の電気自動車(EV)へ非接触で電力を供給する「磁界結合方式無線給電道路システム」の基盤技術を開発したと発表した。大型商用車への対応を視野に入れ、まずは導入効果が見込まれる物流・輸送分野での実用化を目指す。2027年度以降に高速道路での実証実験を行う予定。
開発したのは、ホンダの研究開発子会社である本田技術研究所、大成建設と子会社で道路・舗装工事を手掛ける大成ロテックの3社。走行中の無線給電技術は、道路に埋設した送電設備から車両側の受電装置へ電力を供給する。高速道路の一般的な最高速度まで対応できるようにする。
EVはガソリン車の給油に比べて充電に時間がかかり、航続距離も限られる。特に日本では充電インフラ不足がネックとなり、EVの普及は欧州や中国に比べ遅れている。走行しながら充電できれば、EVの航続距離に対する不安軽減につながるほか、充電スポットや自宅での充電頻度を減らせる。EVの生産コストの3分の1前後を占めるとされる電池の搭載量も減らすことができ、販売価格を抑えられる可能性もある。
ホンダは21年からこの技術の開発に着手、3社による共同研究は25年から始まった。開発したシステムは、道路に埋設して車両に送電する給電装置、車両側の受電装置、地上の直流電源システムで構成する。ホンダは直流配電に対応する道路側の給電と車両側の受電の各装置、大成建設が道路の給電装置に電力を供給する直流電源装置、大成ロテックが無線給電道路の施工方法をそれぞれ開発した。
東日本高速道路(NEXCO東日本)は27年度以降、館山自動車道の君津パーキングエリア(千葉県君津市)付近の本線で、約300メートルにわたる走行中給電の実証を始める計画で、実証には本田技術研究所と大成建設のチームほか、トヨタ自動車、デンソー、大林組のチームも参画する。