[ソレント(イタリア) 5日 ロイター] - 欧州中央銀行 (ECB)理事会メ​ンバーであるドイツ 連邦銀‌行(中銀 )のナーゲル総裁は5日、ユーロ圏のインフレ率は高く、上昇リスクが優勢であるものの、エネルギー価格の高騰が賃金やその他の物価にまだ波及していないと述べた。

貴金属関連会議で講演し、「現時点では、インフレが価格や賃金の決定に波及しているという明確な兆候は見られない」と指摘。「長期的な市場ベースの予想や専門家の見通しは、ユーロシステムの2%というインフレ目標と整合性を保っている」と話した。

とはいえ、変動の激しい食料品やエネルギー価格を除外したとしても、物価上昇圧力は引き続き強いままとなりそうだと警告した。

「ガス価格は貯蔵量が低水準にあるため特に脆弱であり、欧州は冬の間、大幅に多くの量を買い入れる必要が生じる可能性がある」とし、「精製能力の喪失により、精製石油製品の価格が大幅に押し上げられている。干ばつ、山火事、肥料不足も食料価格に対するリスクとなっている」と付け加えた。

市場では、ECBが向こう1年間で預金金利をさらに2─3回引き上げると予想しているが、ナーゲル氏は市場の予想を支持するのではなく、ECBは柔軟性を保ち、入手されるデータに基づいて引き続き判断を下す必要があると述べるにとどまった。

利回りの上昇については、準備資産運用担当者にとって債券の相対的な魅力を高めているとしつつ、地政学的緊張が続き、高水準の債務に伴う信用リスクも存在する中、金への資産分散の意義は依然として大きいと語った。

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