Mike Scarcella
[ワシントン 1日 ロイター] - 米連邦地裁は、米アルファベット傘下のグーグルによる人工知能(AI)要約機能へのコンテンツの無断利用を巡り、教育IT企業の米チェグと米誌「ローリング・ストーン」などを発行する米ペンスキー・メディアが起こした訴訟を棄却した。両社はグーグルがコンテンツを不法に利用して自社サイトから読者を奪っていると訴えていた。
地裁は9月30日の判決で、グーグルの事業慣行が反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとするチェグとペンスキーの主張について、そもそも訴えとして成り立たないと指摘した。
両社は昨年提起した訴訟で、グーグルが検索結果への掲載を続ける条件として、コンテンツを「AIによる概要」に利用することを発行元に強いており、反トラスト法に違反すると主張。自社サイトへのアクセスが減少し、収入を失ったと訴えていた。
地裁は「原告が主張しているのは、コンテンツを無料で提供すれば、グーグルが検索を通じて利用者を自社サイトに誘導してくれるという『期待』があるということにすぎない」と指摘。「しかし期待は合意ではない。単に一般的な検索エンジンがそのように機能しているだけだ」と述べた。
原告側は競争が機能する市場であれば、グーグルは記事の再掲載やAIシステムの学習へのコンテンツ利用に対価を支払うはずだと主張した。これに対しグーグルはパブリッシャー側が望む条件でコンテンツを検索対象に登録する義務はないと反論した。
地裁はグーグルに無償でコンテンツを転用されているパブリッシャーやオンラインクリエーターらの状況に「同情しないわけではない」とした。しかし技術革新によってもたらされる経済的損失への対応は立法府の権限であり、反トラスト法が取って代わるものではないとした。