※この記事は後編です。前編「基地の島・沖縄が『普通の県』になる? 現職の玉城デニーに42歳の古謝玄太が大勝した『地殻変動』の正体」はリンクからご覧ください。

特に大きかったのは六社会を割ってまで翁長支援に踏み切った金秀グループの離脱だ。2019年にはフランチャイズ契約を結び、沖縄にセブン-イレブン誘致に導くなど建設から観光、小売まで大きな経済的影響力を持つ一大グループである。金秀グループ会長だった呉屋守將(現在は顧問)は地元メディアの取材をあまり受けないことで有名だったが、「本土」からわざわざ自分の話を聞きたいというメディア人が珍しかったのか、二度ほどロングインタビューをする機会を得た。

時は玉城県政誕生前後である。久しぶりに数時間にわたる録音データを聞き返してみたが、彼は当時から革新に対する嫌気を隠してはいなかった。

たとえば絶対に負けられないと位置付けられた2018年の名護市長選をオール沖縄は落とした。軸になる主張は「辺野古移設反対」だったが、住民の支持は得られなかった。呉屋の敗因分析は明確で、名護市の課題をどう解決していくかを打ち出せなかったら負けたというものだった。しかし、現実を突きつけられても革新側は頑なに変わろうとしなかった。

「市長選でも辺野古移設反対を掲げて勝とうなんて大きな間違い。本当に名護市民に対して申し訳ないという気持ちはないのかと聞いても、誰一人として反省の弁がない」ことに呆れたという。それでも彼は「オール沖縄」をギリギリまで支えて続けていた。あるいは可能性に賭けていた、と言っていい。

インタビューでも繰り返していたのは辺野古移設をめぐる問題に終止符を打ち、「次に行きたい」と言う言葉だった。呉屋が描く「次」に必要なのは沖縄の未来のために必要なのは経済であるとはっきりと語っていた。「革新の人たちは基地のことは詳しいけど経済が苦手でしょう。だから僕の出番もあるんだ。本当の問題はね、これからやってくるんですよ」と。

「辺野古の移設は反対。でも…」
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