[パリ 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は30日、2027年のフランス大統領選に出馬することは「全く良い考えではない」とし、総裁職を早期に辞任するとしても、任期満了よりほんの数カ月早くなるに過ぎないとの考えも示した。仏カトリック系新聞「ラ・クロワ」とのインタビューで語った。

総裁は「まず、活力、エネルギー、体力の問題がある。このような責務には避けられない犠牲も伴う。それに私は70歳だ」とし、「それは全く良い考えではない」と語った。

今回の発言は、27年のフランス大統領選への出馬を目指してECB総裁を早期に辞任するとの臆測に終止符を打つ狙いがあるとみられる。

ECBのイザベル・シュナーベル専務理事は先週、国際通貨基金(IMF)の幹部に就任するため辞任。ECB理事会の大規模な人事再編が始動することになった。

ラガルド氏は、フランスの財政についても発言。現在、危うい状況にあると指摘し、「債務が国内総生産(GDP)の120%に近づき、その増加を抑える明確な道筋がないのは深刻な問題だ。信頼回復には、信頼できる今後の道筋と、一丸となって取り組む決意、そして改革が必要だ」と述べた。

また、フランスは煩雑な行政手続きを減らし、労働市場改革を深化させるとともに、平均寿命の延びによって圧力がかかっている年金制度の問題に取り組む必要があるとした。一方、欧州の金融システムの健全性については、「今は2008年でも11年でもない。欧州の金融システムははるかに強固だ」とし、より楽観的な見方を示した。

ギリシャ、ポルトガル、アイルランドなどは「非常に痛みを伴う危機を経験し、財政を立て直した。その後は成長を回復し、その成長率は平均を上回ることも多い」と評価した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。