Kentaro Okasaka

[東京 29日 ロイター] - ニデックは29日、岸田光哉社長が辞任し、後任に戒田理夫専務(70)が昇格する人事を発表した。同社はこれまでに会計や品質を巡る不正が相次ぎ発覚し、低迷する電気自動車(EV)関連事業で発生が見込まれる分と合わせ、大規模な減損損失を計上することを検討している。

ニデックは30日、開示が遅れている決算や減損損失額を公表する。 これまで減損損失は2500億円規模との見通しを示していたが、経済誌ダイヤモンドなどは29日、それを大幅に上回る額を計上する見込みと報道。同社は報道を受け、大規模な減損​処理を検討しているのは​事実とす​るコメントを発表した。

ニデックは岸田氏について、役職員の旧執行体制下での行為を再評価する中で「財務報告に関し必ずしも適切とは言いかねる言動もあったことが確認された」と指摘。新たなガバナンス体制下で、経営者には従来より高いレベルでの倫理観が期待されるとし、「ニデック再生委員会」の副委員長として再生に尽力してきた戒田氏が最適な人材と判断したという。

戒田氏は取締役ではないため、代表取締役は当面、南井正之常務が務める。戒田氏は臨時株主総会などを経て代表取締役に就く予定。

岸田氏はソニー(現ソニーグループ)から日本電産(現ニデック)に転じ、2024年に社長に就任。創業者の永守重信氏から最高経営責任者(CEO)の職も引き継いだ。昨年、利益の水増しや費用計上の先延ばしなどの不正会計が判明。永守氏は年末に代表取締役を、今年2月に名誉会長を辞任した。

その後に品質問題も発覚し、同社が設置した調査委員会は9月、家電や自動車向けなどの部品設計や製造工程の変更といった不適切行為844件を認定した。東京証券取引所は不正会計が明らかになった後の昨年10月、内部管理体制の改善を求めてニデックを特別注意銘柄に指定した。1年後に内部管理体制を審査し、適切に整備されていないと判断されれば上場廃止となる。

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