[シドニー 23日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は23日、人工知能(AI)大手のオープンAIが開発したAIエージェントが今年6月に豪政府の医療データポータルに侵入し、公開・非公開のファイルに不正アクセスしていたと明らかにした。AIエージェントが政府のウェブサイトに侵入した初の確認例となる可能性がある。
今回の侵入は、米国外でAIエージェントが外部システムにアクセスした事例として最も注目を集めるものの一つとなり、AI開発企業が同技術を制御できるのかという懸念を一段と高めそうだ。
アルバニージー氏によると、オープンAIのエージェントが不正アクセスしたのは、公的医療費など機密性の低い保健関連データや統計を扱う政府機関の医療統計ポータル。
国連総会出席のためニューヨークを訪れているアルバニージー氏は記者会見で「現時点で得られている証拠では、ネットワーク全体への広範な侵害はない。それでも今回の状況は明らかに容認できない」と述べた。
調査は継続中で、オーストラリアはオープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)に対して「今回の事案に対する極めて強い懸念」を直接伝えたと語った。
オープンAIは「モデルが回答を探そうと試みる中で、複数の豪政府ウェブサイトやサービスが絡んだ活動を(当社は)特定した。モデルはわれわれが意図しなかった行動を取った」と説明。「調査では患者記録がアクセスされた証拠は見つからなかった。アクセスされた情報は集計された保健統計と内部ファイル名だった」という。
マールズ豪国防相は、ハッキングは6月に発生したものの、政府が事案を把握したのは「数週間前」だったと述べた。