[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが約2カ月ぶりの高値まで上昇した。イラン当局者の発言を受けて和平交渉の進展に対する懸念が広がり、原油価格が急伸する中、米連邦準備理事会(FRB)による短期的な利上げ観測が強まった。
FRBは先週、約3年ぶりの利上げに踏み切ったが、FRB当局者からはその後も、インフレが鈍化しなければ追加利上げの可能性があるとの発言が相次いでいる。バーFRB理事は23日、FRBが先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決めたことについて、インフレ抑制に向けて金利を「再調整」する重要な一歩を踏み出したと評価。その上で、さらなる利上げが必要になる公算が大きいと述べた。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのグローバル・マーケット・ストラテジー責任者、エリアス・ハダッド氏は「現時点では金利の話が中心だ」と指摘。その上で「ドル高を主導しているのは、先週のタカ派的なFRBの利上げの流れであり、それがドルに新たな勢いを与えている。今週は目立った経済指標や政策関連のデータはなかったが、興味深かったのはFRB高官の発言で、全員が追加利上げが視野に入っているとの姿勢を示している」と述べた。
この日発表の経済指標では、S&Pグローバルの9月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は58.4と、前月の56.0から上昇し、2021年7月以来の高水準となった。これを受け、ドルは上げ幅を拡大した。
LSEGのデータによると、FRBが10月の会合で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の追加利上げを実施するとの確率は約70%と、PMI発表前の約53%から上昇した。
また、この日の原油価格の上昇もドル高に寄与。イラン国家安全保障最高評議会のモフセン・レザイ書記が国営テレビとのインタビューで、周辺国が米国に協力してイラン便の運航を停止させれば、イランはそれらの国の空港が機能しないようにすると述べたことが材料となった。
主要通貨に対するドル指数は0.51%高の101.06。一時、7月29日以来の高値となる101.23を付けた。
ドルは対円では0.52%高の1ドル=158.19円。日銀が先週、政策金利を31年ぶりの高水準に引き上げたものの、市場が追加利上げの可能性があるとの安心感を得るには不十分だったことから円安が進行しており、円買い為替介入の兆候に警戒感が高まっている。
ユーロは0.51%安の1.1389ドルと、3営業日連続の下落となり、1週間で最大の下げとなる見通しとなった。
オフショア取引でドルは対中国人民元で0.17%高の1ドル=6.71元。
ドル/円 NY終値 158.29/158.32
始値 157.82
高値 158.39
安値 157.78
ユーロ/ドル NY終値 1.1380/1.1383
始値 1.1416
高値 1.1419
安値 1.1371