Jacob Bogage
[ワシントン 16日 ロイター] - 米郵政公社(USPS)のスタイナー総裁が親しい関係者に対し、辞任したいと漏らしていたことが分かった。4人の情報筋が匿名を条件に明らかにした。スタイナー氏はUSPSが長年にわたって財政難に陥っているにもかかわらず、トランプ米政権や議会から支援が得られないことに不満を表明しているという。
スタイナー氏は2025年7月、トランプ大統領が事実上更迭したデジョイ前USPS総裁の後任として就任。USPSの財政赤字や、トランプ氏が郵便投票を厳格化するために出した大統領令に基づく新規則の導入が厳しい視線を浴びてきた。
連邦最高裁は14日、USPSの新規則の施行を認めない判断を示し、トランプ政権に大きな打撃を与えた。
スタイナー氏が出席した6月の議会上院の公聴会では、野党民主党の議員にとどまらず与党共和党の議員もUSPSの配達サービスの不備、トランプ氏による郵便投票厳格化の動き、さらにスタイナー氏の報酬について厳しく追及した。
情報筋によると、この公聴会を受けてスタイナー氏は激怒し、USPS総裁の職務は「報われない仕事だ」と落胆した。政府の支援がなければUSPSの財政状況はますます悪化すると述べ、辞任したいと漏らしたという。
情報筋の1人はスタイナー氏の発言について「メッセージの要点は、自分が引き受けたのはこんな仕事ではなく、こんな風に叩かれるためにこの職に就いたわけじゃないという内容だった」と明らかにした。
USPSはそれらの情報について「全くのでたらめだ」と反論しながらも、具体的な出来事についてはコメントしなかった。また、スタイナー氏へのインタビュー要請には応じなかった。
スタイナー氏は米物流大手フェデックスの取締役や、産業廃棄物処理大手ウエイスト・マネジメントの最高経営責任者(CEO)を歴任した。情報筋によると、スタイナー氏はUSPS総裁の採用プロセスで理事会メンバーに対し、約2年間務める計画だと伝えていた。
USPSの財務開示資料によると、スタイナー氏の年俸は34万6780ドルで、25年には年俸の50%に相当する転居手当も受け取っていた。