[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は16日の記者会見で最近の米国債利回り上昇について、FRBのインフレ抑制への信認低下が要因ではないとの認識を示した。

ウォーシュ氏は、借り入れコスト上昇の背景として堅調な米景気と資本支出の急増を挙げて「私が発言で触れた資本支出の急増は現実のものだ。いわゆるハイパースケーラー企業が市場で資金調達を進めており、資本を巡る競争は実際に起きている」と述べた。

また世界各地の地政学的な不確実性も長期金利を上昇させていると指摘。「世界の紛争地域を巡る状況が長期金利を押し上げている」と説明した上で、影響はエネルギーや農産物の現物価格にとどまらず「いわゆるクラックスプレッド(精製マージン)や、最終的に全米の店舗で販売される製品価格にも影響を及ぼしている」と付け加えた。

こうした見方は、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁も今月上旬に表明している。ウィリアムズ氏はCNBCのインタビューで、利回り上昇は「人工知能(AI)やデータセンター、テクノロジー分野への巨額投資に支えられた力強い米経済と経済見通しを反映したものだ」と語っていた。

一方でウォーシュ氏は、インフレ率をFRB目標の2%へ戻せるかどうかに関する懸念や、財政赤字の持続可能性に対する懸念が利回り上昇の主な要因との意見を否定した。

さらにウォーシュ氏は「市場価格の動向は注視するが、きょうの決定はわれわれ自身が下したものだ」と述べ、市場が利上げを迫ったわけではないと強調した。

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