Olivia Le Poidevin
[ジュネーブ 15日 ロイター] - 国連のターク人権高等弁務官は15日、2023年10月に始まったイスラエルの空爆によって破壊されたパレスチナ自治区ガザの建物のがれきの下から数百の遺体が収容されたことを受け、戦争犯罪への懸念が高まっていると表明した。収容できた遺体は「氷山の一角に過ぎない」と指摘した。犠牲となった人の多くが女性や子供で、家族全員とみられる例もあった。
攻撃初期の数週間における住宅などの民間施設に対する空爆が、24年の国連報告書で提起された国際人道法に違反した可能性に該当する懸念があるとしている。一方、イスラエルは、民間人を意図的に標的にしたことを繰り返し否定。国際法に則った上でイスラム組織ハマスと戦ったと主張している。
パレスチナ当局によると、25年11月以降、ガザ全域の破壊された建物の下から630体以上の遺体や遺骨が見つかった。8000人以上が依然として大量のがれきに埋もれているとみられている。ターク氏は、戦闘中の行為を検証する法的手続きが進められているとした上で、証拠保全のために国際調査団がガザの全域に立ち入ることを許可するよう求めた。
パレスチナ自治区担当の国連特別報告者フランチェスカ・アルバネーゼ氏は、全面的な撤去作業を開始する前に、証拠の収集と遺体の身元確認を行うべきだと主張している。イスラエル側がDNA(遺伝子)検査キットや掘削機などを制限し、遺体収容や身元確認の作業が妨げられているとの指摘も出ている。