[ニューヨーク 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が今週の会合で2年以上ぶりとなる利上げに踏み切るとの見方が強まる中、ドルが全面高となった。中東情勢の緊迫化を背景とした原油高受けて安全資産とされるドルに資金が流入したほか、主要な人工知能(AI)企業トップがAIの潜在的な危険性について警鐘を鳴らしたこともリスク選好度の後退につながり、ドル支援要因になった。
主要通貨の中でも円は特に対ドルで軟調となり、終盤の取引でドル/円は0.5%高の154.355円。市場では日銀が17―18日に開く金融政策決定会合で利上げを実施するとの見方がほぼ織り込まれているが、その後も利上げが続くか見極めようとする動きが続いている。
FRBが15─16日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)についても利上げ観測が一段と強まっており、CMEグループのフェドウオッチによると、利上げが決定される確率は約90%と、1週間前の約60%から大きく上昇した。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のシニア為替アナリスト、リー・ハードマン氏は「FRBが金融引き締め局面に入るとの見方が強まっていることを背景にドルは緩やかに上昇している」と指摘。スコシアバンクのショーン・オズボーン氏率いるアナリストチームは「FRBが政策金利の据え置きを決定すれば市場にとってサプライズとなり、ドルにとって明確な悪材料になる。利上げを決定しても、追加利上げの可能性を明確に示唆しない『ハト派的な利上げ』になれば、ドルの重しになる」としている。
イングランド銀行(英中央銀行)は17日に開く金融政策委員会では金利据え置きを決定すると見込まれているが、欧州中央銀行(ECB)が10日の理事会で0.25%ポイントの利上げを決定したことを受け、英中銀も年内に利上げに動くとの観測が強まっている。
世界的に利上げ観測が強まる中、米国や欧州、日本では国債利回りが数年から数十年ぶりの高水準へ上昇。ただ、各国の利回りがおおむね同じ方向に動いているため、外国為替相場への影響はこれまでのところ限定されている。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.3%高の99.41。一時99.735に上昇し、9月2日以来の高水準を付けた。
ユーロ/ドル は一時1.153ドルに下落し、約1カ月ぶりの安値を更新。その後も0.2%安の水準で推移した。
英ポンド/ドルは0.2%安の1.3512ドル。
ドル/円 NY午後3時 154.01/154.04
始値 154.55
高値 154.99
安値 154.00
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1556/1.1557
始値 1.1540
高値 1.1563
安値 1.1524