Sam Tabahriti Sarah Young

[ロンドン 11日 ロイター] - 英下院は11日、終末期患者の安楽死を合法化する法案を否決した。法改正に向けた最新の取り組みに終止符が打たれ、推進派にとって大きな痛手となった。

採決結果は賛成270票、反対286票だった。今回の結果により、英国の安楽死禁止措置は維持される。終末期患者が医療の助けを借りて命を絶つことを認めるべきか、また法改正がなされた場合に弱い立場の人々をどう強制から守るのかを巡り、数十年にわたって続いてきた議論が今後も続くことになる。

法案は、イングランドとウェールズの終末期にある成人のうち、余命6カ月以内と診断された判断能力のある人に対し、専門家委員会の承認を経た上で医療の支援を受けて命を絶つことを認める内容だった。

下院は昨年、同様の法案を可決したが、上院での審議が長引き、今年に入り廃案となった。これを受け、下院議員が法案を再提出していた。

法案を推進する団体の一つ「ディグニティ・イン・ダイイング(尊厳ある死)」は、11日の結果を「死にゆく人々にとって壊滅的な後退だ」と非難した上で、「この問題が消えることはない。安楽死を巡る法改正は実現するかどうかではなく、いつ実現するかの問題だ」と述べた。

11日の法案は議会での最初のハードルで否決されたため、来春まで続く見通しの現会期中には再提出できない。

バーナム首相はこれまで、安楽死合法化を巡る議論は英国の緩和ケアと成人向け社会福祉制度が改善されるまで待つべきだと述べてきた。ただ、政府は法案について中立を保ち、議員が良心に従って投票することを認めた。

バーナム氏は11日の採決には参加しなかった。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。