Rodrigo Campos
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が11日発表したデータによると、外国人投資家による新興国市場への資金純流入額は8月に113億ドルとなった。純流入は2カ月連続。米長期金利は上昇したが、新興国市場の債券需要は堅調に推移した。
8月の純流入額は、7月(改定値)の249億ドル、前年同月の359億ドルをいずれも下回った。
資金流入をけん引したのは債券で、新規のソブリン債発行がなかったにもかかわらず、112億ドルの純流入となった。一方、株式への資金流入は1億ドルで、ほぼ横ばいだった。
それでも、年初来でみると新興国のソブリン債発行額は1915億ドルと過去最高を更新しており、前年同期を約300億ドル上回っている。IIFによると、サウジアラビアとパキスタンは9月に入って起債市場に復帰した。
IIFによると、8月に米30年物国債利回りが約20年ぶりの水準まで上昇する中でも債券需要が底堅かったことは注目に値する。IIFのシニアエコノミスト、ジョナサン・フォーチュン氏は「こうした環境下でも資金流入が続いていることは、世界的な金利環境の追い風ではなく、新興国市場固有の魅力を評価して投資資金を配分する投資家層の存在を示している」と記した。
IIFのデータによると、年初来の新興国債券への資金流入は2435億ドルに達した。前年同期は2120億ドル。
一方、株式への資金フローは引き続き弱く、年初来で875億ドルの流出となっている。前年同期は74億ドルの流出だった。中国を除く新興国市場の株式には35億ドルが流入し、台湾とインドへの流入が目立った。中国株からは35億ドルが流出。一方、中国債券は2億ドルの流入だった。
資金流入を地域別でみると、欧州の新興国が42億ドルと最も多く、以下アジアが37億ドル、中東・北アフリカ(MENA)が29億ドルとなっている。中南米は流入が5億ドルにとどまった。