2001年9月11日の米同時多発テロから25年となった現在も、当日に撮影されながら長期間公開されてこなかった映像の発掘が続いている。その1つが、当時ニューヨークで働いていたエドワード・スフェラッツァが撮影した映像である。家庭用ビデオカメラで撮影された、約1時間の映像だ。CNNによると、撮影場所はワールドトレードセンター(WTC)から約1ブロックしか離れていない、至近距離だったという。
映像は、アメリカン航空11便が北棟に突入した後のロウアー・マンハッタンの様子から始まる。建物上部から黒煙が上がり、周囲には紙などが降っている。路上にいた人々がタワーを見上げるなか、午前9時3分にはユナイテッド航空175便が南棟へ突入。映像を撮影していたスフェラッツァは、2機目の衝突を目撃した後、周囲にいた人々へその場から離れるよう促している。
スフェラッツァはその後、現場から離れるため仕事用のバンへ戻った。しかし周辺道路は交通が止まった状態となっており、車で脱出できなかった。このため再び車外へ出て撮影を続けた。その最中に南棟が崩壊し、大量の粉塵がロウアー・マンハッタンの道路へ流れ込んだ。スフェラッツァ自身もその粉塵に巻き込まれ、せき込みながら移動し、再びバンの中へ避難するまでの状況が記録されている。
テレビ局が離れた位置から撮影した映像とは異なり、現場周辺にいた一般市民の位置から、2機目の突入後に街の状況が急速に変化する過程が記録されているのが大きな特徴だ。