Jarrett Renshaw Ernest Scheyder

[10日 ロイター] - 米ホワイトハウスは精錬銅に対する関税についてまだ最終決定を下していないことが、事情に詳しい関係者2人の話で分かった。政府当局者は、銅価格の上昇が国内製造業コストを押し上げるとの懸念と、国内での鉱山開発を促すメリットを比較検討している。

トランプ政権は11月の中間選挙を控え、物価負担の軽減に一段と焦点を当てている。経済政策が米国の消費者や企業のコストを引き下げているのであって、押し上げているのではないことを示すよう圧力を受けている。

銅価格は、トランプ氏がカソード(銅陰極)などの精製銅製品に加え、鉱山で生産される銅精鉱にも関税を課すとの観測から、過去最高値まで急騰。トレーダーや産業用需要家は、新たな関税が導入される前に米国内の在庫を積み増そうと相次いで買いを入れ、米国の銅在庫は世界最大級の水準に積み上がっている。

ホワイトハウス当局者も政権は関税について最終決定を下していないと述べ、商務省がホワイトハウスの設定した6月30日の期限までにトランプ氏に最新の状況を報告したことを確認。「政権は銅やその他の重要物資の製造・加工を米国内へ呼び戻すため、あらゆる選択肢の検討を続けている」と述べ、既存の関税措置の精製銅への拡大が決定事項ではないと示唆した。

米国は年間の銅需要の約半分を輸入に頼っており、現在稼働している銅製錬所は2カ所にとどまっている。

トランプ氏はラトニック商務長官に対し、銅市場の状況について6月末までに報告し、2027年1月から15%の関税を導入し、28年には30%へ引き上げるべきかどうか勧告するよう指示していた。ラトニック氏がどのような提言を行ったかは現時点で明らかになっていない。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。