[コペンハーゲン 10日 ロイター] - アイスランド政府は10日、商業捕鯨を恒久的に禁止する法案を来年2月に議会へ提出すると発表した。与党勢力は議会で過半数を占めており、法案が成立すれば商業捕鯨を継続する国は世界中でノルウェーと日本だけになる。
アイスランドの捕鯨を巡っては、長年にわたり動物愛護団体やハリウッド俳優らが反対運動を展開してきた。政府は声明で、法案には「商業捕鯨の恒久的な禁止」を盛り込むとしている。
動物保護団体「ヒューメイン・ワールド・フォー・アニマルズ」によると、今年の捕鯨シーズン(6月から9月末ごろ)に、9月9日時点でナガスクジラ80頭が捕獲された。今年認められた捕獲枠は150頭だ。
ヒューメイン・ワールド・フォー・アニマルズの広報担当者は「商業捕鯨禁止法案には政治的、国民的な支持が相当程度あり、倫理面や獣医学的観点、法的観点、保護の観点からも成立が期待される」と述べた。
アイスランドの捕鯨業が主な対象としているナガスクジラは、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種の1つである「危急種」に分類している。
2024年には当時のアイスランドの暫定政権が、国内で唯一残る捕鯨会社に対し5年間の操業許可を与えていた。
国際捕鯨委員会(IWC)の捕獲記録によると、近年商業捕鯨を実施しているのはアイスランド、ノルウェー、日本の3カ国のみ。日本は2019年にIWCを脱退し、領海と排他的経済水域(EEZ)で商業捕鯨を再開した。