Maria Martinez Cian Muenster
[ベルリン 10日 ロイター] - ドイツ政府が2025年に国防・安全保障関連支出の特例で増やした借り入れのうち、3分の1超が別の目的に使われたことがIFO経済研究所の分析で分かった。財務省はこの分析に反論している。
IFOが10日に公表した分析によると、特例の対象分野における政府支出は2024年の546億ユーロ(635億6000万ドル)から25年には722億ユーロに増加した。
支出の増加額が176億ユーロだったのに対し、特例に基づく25年の追加借り入れは286億ユーロに上った。IFOは差額の110億ユーロが国防・安全保障支出の増加につながらず、「目的外使用率」は38.5%になったと指摘した。
<財務省、分析に問題と反論>
IFOのエミリー・ヘスリンガー研究員は「通常予算で生じた歳出余力が別の目的に使われた」と述べた。
財務省報道官は、分析が議会で承認され憲法に明記された枠組みを無視しており、「法的にも手法の面でも問題がある」と反論した。
財務省はIFOが誤った基準を用いたと主張。憲法上の基準は24年の支出額ではなく、国防・安全保障支出のうち国内総生産(GDP)の1%を超える部分だと指摘した。また憲法の特例は、支出が従来より増えることを要件としていないとした。
IFOはロイターに対し、今回の分析は支出が憲法の規定に適合しているかどうかを評価するものではなく、追加借り入れが支出増につながったかどうかを検証したものだと説明した。