ディズニープラスはデジタル事業の中核

──そうやってファンのニーズを満たしていけるのも、独自のエコシステムがあってのことだと思います。動画配信市場には競合も多いと思うのですが、ディズニープラスはそうした環境をどうとらえて、どのような成長モデルを描いていらっしゃいますか?

ディズニープラスは、エコシステムにおけるデジタルの中核と位置付けられています。ですから、他社との会員数争いや売り上げ争いよりも、「ディズニープラスならではの価値」を訴求することが第一ですね。

総作品数を見ると大手動画配信サービスよりも少なめですが、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズなどの名作や、ほかでは見られないオリジナル作品、独占配信が豊富なのがディズニープラスの魅力。その強みを生かしてファンとの関係を深め、持続的な成長を目指していきたいと考えています。

──量より質で勝負ということですね。

はい。そのためには、日本発のオリジナルコンテンツにも力を入れていく必要があります。

近年の日本映画市場を見ると、邦画のシェアが全体の約7割を占めており、邦高洋低の状況が定着しつつあります。今年は『プラダを着た悪魔2』や『トイ・ストーリー5』などのヒットで、洋画復活などといわれていますが、日本や中国、韓国のストーリーテリングが存在感を高めている点は、やはり見逃せません。

また、それにあわせて、日本のお客さまは日本のカルチャーに根付いたコンテンツにより興味を持つ傾向になっており、ハリウッドやアメリカから持ってきた作品だけでは、十分な体験価値を提供できなくなっています。

そうした背景から、現在は国内向けの制作体制を強化し、日本でのコンテンツ制作に力を入れている状況です。

──たしかに、『ガンニバル』などの国内ドラマが増えている印象です。

『ガンニバル』は、村社会の闇やカニバリズムのタブーを扱ったサスペンスドラマで、私自身「本当にディズニーなのか?」と思ったくらいのエッジの効いた物語です。ただ、物語の背景には、奥深い人間ドラマがあったりもするので、ああいう作品をどんどん日本のお客さまに提供していきたいと思っています。

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