映画がヒットするとディズニープラス加入者が増える仕組み
ウォルト・ディズニー・スタジオは、ワーナー・ブラザース、ユニバーサル・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズと並んでハリウッドの5大映画会社に数えられますが、ソニーを除いて日本国内で配給、宣伝、マーケティングを自社で行っているのは、実はディズニーだけなんです。
ですから、「日本のお客さまにどう伝えるのが一番分かりやすいか」「どうすれば刺さるか」ということを日々考え、独自のマーケティングを展開しているのも、好調の要因ではないでしょうか。
ただ、実際にストーリーが面白くなければ作品に共感してもらえないので、やはりディズニーが100年に渡って育んできたストーリーテリングが、日本のお客さまに受け入れていただけたということだと思います。
──すばらしい作品を作るのはもちろんのこと、それをしっかりと広めていくマーケティング機能も充実している。それもまた、ディズニーの強みなのですね。
付け加えると、世代を超えて語り継がれている作品を数多く持っているのも、私たちの強みだと考えています。例えば、『トイ・ストーリー』は、第1作目の公開から30年になりますが、子どものころに見ていた方が、子どもを連れて見に来ているというケースも少なくありません。
──『プラダを着た悪魔2』も、親子で鑑賞した方が大勢いたと伺っています。映画のヒットは、ディズニープラスへの新規加入やグッズの売り上げにもつながっているのでしょうか。
特にディズニープラスの伸びが顕著です。昔は、シリーズものの過去作品を見ようとすると、最新作が公開される前に運良くテレビで放送されるのを待つか、レンタルビデオ店で借りるかしかありませんでした。しかし、いまはディズニープラスのようなサービスを利用することで、比較的簡単に予習できます。もちろん、映画を見た後に第1作目から見返すことも可能です。そうしたこともあって、映画がヒットするとディズニープラスへの加入が伸びやすいのです。
実際、『プラダを着た悪魔2』の公開前にディズニープラスに加入した方が、最初にどの作品を見たのかを調査したところ、『プラダを着た悪魔』が多かったという結果が出ています。『トイ・ストーリー5』も同様で、公開前に1作目から4作目までを予習するために、ディズニープラスに加入された方が多く見られました。