変化を望む有権者、彗星のように現れる無名政治家、紙一重の選挙情勢……。現代のアメリカでは選挙予測が困難になっている。トランプ大統領の登場以来、選挙当日を迎えた時点でも、どの党が議会の多数派を握るのか、確信が持てない状態が続いている。
それでも歴史を振り返れば、ほぼ一貫して変わらない法則がある。中間選挙は常に政権党に厳しい戦いになる。過去50年近くを見ても、下院で平均約30議席、上院で4議席を失っている。過去90年間で政権党が上下両院で議席を増やしたのはわずか2回。大恐慌のさなかにフランクリン・ルーズベルトの民主党が勝利した1934年と、9.11同時多発テロ後にジョージ・W・ブッシュの共和党が勝った2002年だけだ。
中間選挙の投票率は通常、大統領選よりかなり低いので、投票意欲の高い有権者が選挙結果に大きな影響を及ぼす傾向がある。大統領の座を奪われた野党の支持者ほど怒りを募らせている可能性が高いことを考えれば、大統領が中間選挙後も議会を支配し続けるのは容易ではない。
中間選挙には、それに関連したもう1つの経験則がある。選挙結果を予測する最も信頼度の高い指標は、大統領の支持率だということだ。無党派層のトランプ支持率は不支持率を約40~50ポイント下回っている。有権者全体でも6割近くが不支持で、この時期の大統領として過去最低の水準にある。
トランプ陣営は穏健な有権者向けに選挙戦略を修正するのではなく、熱狂的な支持基盤に懸ける道を選んだ。この戦略はむしろ怒れる民主党支持者の投票率を押し上げる可能性がある。