John Kruzel

[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米政権は8日、各州の有権者名簿の正確性を確認するため、更新された移民関連データベースの利用を認めるよう連邦最高裁判所に申し立てた。11月3日の議会中間選挙を前に、選挙運営への連邦政府の関与を強化する一連の取り組みの一環とされる。

司法省が最高裁への提出書面で要請したのは、首都ワシントンの連邦地裁が6月に下した更新後のデータベース運用差し止め命令の解除。地裁は大量の有権者照合作業に用いる新たなシステムについて、構築手続きが場当たり的で、市民権に関するデータの信頼性に問題があるとして運用を禁じていた。

これに対して司法省は書面で、地裁判断は「弁護の余地がない。投票資格などを確認する州からの要請に応じるという連邦政府の責務を果たす際、社会保障番号データを内部利用する権限を失わせ、今後の選挙の公正性を脅かす」と主張した。

市民権や移民資格を確認する連邦データベース「SAVE」は昨年、国土安全保障省が更新。この更新後は、一度に多数の記録を検索できるようになり、利用者は対象者の社会保障番号にもアクセスが可能になった。その後、与党共和党主導の複数州が有権者名簿と同データベースを照合し、非市民と判定された登録有権者の登録を抹消している。

一方、こうした措置は選挙の安全性向上よりも、有権者層を絞り込むことで政治的利益を得る狙いが強く、野党民主党支持層に多い有資格有権者の投票権が不当に奪われる恐れがあるとの批判が出ている。

更新後のSAVEシステムの差し止めを求めて提訴した市民団体などは、新システムによって非市民と誤認された人が有権者名簿から削除されていると主張。移民が帰化して投票資格を得た後も、データ更新の遅れによって非市民として扱われる場合があるとしている。

ワシントンの連邦地裁のスークナナン判事は6月、投票権保護団体やプライバシー擁護団体の訴えを認め、システム更新によって精度が低下し、有資格有権者の投票権が侵害される恐れがあると判断した。

さらに連邦控訴裁判所(高裁)が今月4日、地裁命令の効力停止を認めなかったため、政権側は最高裁への申し立てに踏み切った。

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