Patrick Wingrove
[7日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクは7日、開発中の心血管系治療薬「ジルチベキマブ」について、心不全患者を対象とした同薬の追加の臨床試験2件を予定より早く中止したと発表した。主力製品の肥満症・糖尿病治療薬以外への事業多角化を目指す同社にとってさらなる打撃となった。
同社は7月に、ジルチベキマブはプラセボ(偽薬)群と比較して、死亡、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中を含む重大な心血管有害事象のリスクを低減できなかったと発表していた。
広報担当者は、独立したデータ監視委員会が、いずれの試験も、先に失敗に終わった試験と異なる結果をもたらす「可能性は低い」と判断したため、両試験を中止したと述べた。
一方、心筋梗塞から回復中の患者を対象としたジルチベキマブの別の試験は予定通り継続され、結果は2027年上半期に得られる見通しだという。
スイス同業ノバルティスの心血管系治療薬も後期臨床試験で死亡、心筋梗塞、脳卒中のリスクを低減できなかった。このため両医薬品の開発の根底にある、炎症が心血管疾患を引き起こすとの仮説に新たな疑問が投げかけられた形となっている。