通勤客は足止めされ、子どもたちは授業の途中でも地下シェルターへ急ぐ。祭りは中止となり、散歩中にも防空システムの轟音(ごうおん)が響き渡る。絶え間ないドローン(無人機)による攻撃が新たな日常と化しているウクライナの首都キーウで、今後の市民生活は一層厳しいものになりそうだ。
2022年2月のロシアによるウクライナへの全面侵攻開始以来、キーウは多くの苦難を乗り越えてきた。戦争勃発当初の衝撃だけでなく、攻撃用ドローンや弾道ミサイルによる脅威にも、市民は次第に適応し、一定の平穏な暮らしを取り戻してきた。
しかし戦争が始まってから5回目の冬を前に、「普通の生活」を維持することはますます難しくなっている。
この夏以降、ロシアは従来のプロペラ式ドローンよりも破壊力が高く、迎撃が困難なジェット推進型ドローンを大量投入し始めた。過去10日間、空襲は昼夜を問わず続いているため、多くのウクライナ人が抱いていた「自国による長距離ドローン攻撃で戦況を押し返せるかもしれない」という期待も揺らぎつつある。
ビターリヤ・ポリアコワ(35)さんは3日、パートナーとともにドニプロ川東岸の橋の近くを車で走行中、ジェット推進型ドローンが道路に着弾し、2人とも負傷した。救急車の中で取材に応じたポリアコワさんは「話をしながら車を運転していたら、突然爆発が起きた」と語った。自身は右手を切り、パートナーは顔と右脚にけがを負ったという。
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