<9.11から25年。ビンラディンら指導者を失い、アルカイダの中枢は大幅に弱体化した。それでも組織は消滅していない。アフリカなどへ重心を移し、分散型ネットワークへと姿を変えた国際テロ組織の現在を追う>

2001年9月11日、国際テロ組織アルカイダに所属する実行犯らによって米国で敢行された同時多発テロは、21世紀の国際政治と安全保障を根底から変えた。

ニューヨークの世界貿易センターとワシントン近郊の国防総省が攻撃され、約3000人が死亡した事件は、単なる大規模テロではなかった。

米国は「テロとの戦い」を掲げ、同年10月にはアフガニスタンへの軍事作戦を開始。その後、米国を中心とする国際的な対テロ作戦が20年以上にわたって展開されることになったのである。

では、9.11から25年が経過した現在、アルカイダはどうなったのか。

結論からいえば、2001年当時のように、指導部が大規模な国際テロ作戦を立案し、世界各地のネットワークを動員する能力を持っていたアルカイダの中枢は、大幅に弱体化した。

しかし、組織そのものが消滅したわけではない。

むしろ現在のアルカイダを理解するには、かつてのような一つの巨大な組織としてではなく、中核指導部と複数の地域組織、さらにはそれらと結び付く人的・思想的ネットワークが緩やかにつながる、より分散した構造へと変化したと捉える必要がある。

中央集権型から分散型ネットワークへ
【関連記事】