[ワシントン 28日 ロイター] - ベセント米財務長官は28日、日米両政府が7月末に実施した円買い介入について詳細な説明を求めた野党民主党のウォーレン上院議員への回答で、為替安定化基金にある既存の外貨資産を円と交換したと明らかにした。
米国は7月31日、円が対ドルで約40年ぶりの安値を付けたことを受け、日本と協調して円買い介入を実施した。日米協調の円買い介入は1998年以来。報道によると、ウォーレン氏は8月13日付の書簡で、介入の正当化根拠や投じた資金規模の開示を求めていた。
ベセント氏はXに投稿した27日付の書簡で、日本の混乱を防ぐことがどう米国の利益になるのかとのウォーレン氏の質問に対し、日本が米国債の主要な保有国であり、重要な貿易相手国かつ条約上の同盟国でもあると反論。円相場が無秩序な状態に陥れば強制的なポジション解消の連鎖を招きかねず、世界の市場を不安定化させ、最終的には米国の家計や企業の借入コストを押し上げる恐れがあるとした。
介入は、為替市場と国内金融市場の安定化に用いられる米財務省の緊急予備基金の為替安定化基金(ESF)で保有する外貨資産を円と交換する形で介入を実施したと述べた。議会による新たな歳出承認は伴わず、日本に対する信用供与は行ってはおらず、日本は米財務省に対し何ら債務を負っていないとした。
「同じ原則がアルゼンチンでも機能した。財務省は為替安定化基金を用いて、深刻な短期的な流動性不足に陥っていたアルゼンチンを安定させ、問題がより広範な地域危機に発展するのを防いだ」と述べた。
介入の法的根拠については、法律は財務長官に対し、大統領の承認を得た上で、秩序ある為替制度を支えるための外国為替取引を明示的に認めていると説明。「最も上手く管理された危機とは、決して起こらない危機だ」と述べた。
書簡は円購入の規模や約定レートなどには触れていない。
日本の財務省は28日、日米協調介入を含む7月30日から8月26日までの外国為替平衡操作額(介入額)を発表し、15兆3993億円の為替介入を実施したと明らかにした。5月の日本の大型連休中に実施した介入時を上回り月次ベースで過去最大となった。
円は40年ぶり安値からは持ち直したものの、再び160円近辺まで下落。28日にウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長が米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で追加利上げの可能性に言及すると160円台に乗せた。