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[ベルリン 25日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)が進める経営再建計画を巡り、来週開催される監査役会を前に労働者代表と大株主のニーダーザクセン州が新たな対抗案を準備している。事情に詳しい関係者が25日明らかにした。ブルーメ氏は、ドイツ国内工場を訪れる従業員向け説明会を開始し、その最初の訪問先となった本社所在地ウォルフスブルクで1万人超の従業員に対して演説した。大規模な人員削減や工場閉鎖の可能性を含む抜本的な再建策への支持獲得を目指しているが、従業員の反発は強い。7月の監査役会で再建策への十分な支持を取り付けることができなかったブルーメ氏は、9月4日の監査役会で再び承認獲得を目指す。しかし関係者3人の話では今回、労働者代表とニーダーザクセン州が、それぞれ独自の再建案を策定しており、VWの構造改革を巡る利害関係者間の対立の深さが改めて浮き彫りとなった。監査役会と労使協議会、ニーダーザクセン州の各広報担当者はコメントを拒否した。また対案の具体的な内容は明らかになっていない。

ブルーメ氏は、中国メーカーとの競争激化や関税負担の増加、自動車需要の低迷により、VWの従来型ビジネスモデルがかつてない圧力にさらされているとして、大幅なコスト削減と事業の簡素化が不可欠だと訴え、車種の縮小や生産能力の削減にも着手している。同氏は競争力維持のため、最大5万人規模の人員削減が必要になる可能性があるとも警告。この人数は、労働組合と既に合意済みの削減計画のおよそ2倍に当たる。ウォルフスブルクにおける演説で、ブルーメ氏は「われわれの将来計画は、会社史上最大の変革プログラムだ。これを実現するためには、今こそ全員が力を合わせる必要がある」と述べた。ただ関係者の1人によると、会場からはブーイングが出た。別の関係者の話に基づくと、会場には「われわれのの雇用は、あなた方の財務調整ではない」「敬意は交渉の対象ではない」といったスローガンを掲げた横断幕も見られた。従業員を代表して演説した労働者側トップのダニエラ・カバロ氏は、ドイツ国内工場は「グループに不可欠な存在だ」と強調し、工場閉鎖への反対姿勢を改めて表明。「経営陣、とりわけブルーメCEOに対するわれわれの信頼は損なわれた。まだ修復不可能ではないが、確実に傷付いている」と語った。労働組合IGメタルのトルステン・グレーガー代表は会合後の声明で「協力は可能だ。しかし経営陣が人員削減とコストカットのみを追求するのであれば、われわれは全力で対抗する」と明言した。

一方、ブルーメ氏は演説で5万人削減という数字について、競合他社並みのコスト水準を実現するための理論上の試算に基づくものだと説明するとともに、工場閉鎖に関しては「最後かつ最もコストのかかる手段」と位置付け、現時点で何ら決定は下されていないと強調した。これまでブルーメ氏は、ドイツ工場の過剰生産能力解消策として、防衛産業との提携や中国市場向けモデルの欧州生産移管などの可能性に言及しているが、これらの構想について具体的な成果はまだ発表されていない。オスナブリュック工場では早ければ来年にも自動車生産が終了する見通しとなっているほか、エムデン、ツヴィッカウ、ネッカーズルム、ハノーファーの4工場についても、2030年以降の将来計画が定まっていない状況だ。

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