Yoshifumi Takemoto Tamiyuki Kihara
[東京 25日 ロイター] - 高市早苗首相は25日、中東情勢を受けた激変緩和措置として実施しているガソリン価格の補助について、レギュラーガソリンの小売価格を全国平均1リットル=170円程度に抑制する現在の水準を9月以降も継続する方針を明らかにした。一方、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が米国政府から制裁対象に追加された件について、「日本の立場と相いれるものではない」と述べた。
首相官邸で記者団の取材に応じた。高市氏は補助をいつまで継続するかについて明言しなかったが、2026年度補正予算に計上した「中東情勢等対応予備費」から必要な費用を捻出すると説明した。補助の出口戦略について問われると、中東情勢が不透明な中で原油価格などを見通すのは困難だとした上で、「あくまでも激変緩和措置だ。中東情勢が今後の物価動向や経済に与える影響を注視しながら支援単価や措置の出口を含めて柔軟に検討していく」と語った。
資源エネルギー庁が19日に発表したレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル=169.8円となっている。
一方、高市氏はICCの件について、米国に対して赤根氏を制裁対象としないよう働きかけをしてきたと説明。赤根氏が金融取引で困らないようアドバイスや手続きの後押しをしてきたと述べ、「現在、赤根氏が直面する危機感、懸念は私も共有している。引き続き必要な支援を行っていく」と話した。その上で、「日本は国際社会における法の支配を一貫して重視してきている。今回の措置は日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めている」と強調。日本の対応が弱腰との批判はあたらないとした。
引き続き赤根氏を支援していくとも語ったが、「今の時点でこれをやるというのは手の内を見せることになる。赤根氏がさらに困難な状況になることを懸念し、外交の細かいやり取りは申し上げない」とし、具体的な対応策については明言を避けた。
政府は19日、米の対応を「今回の措置は大変残念だ」などとする外務報道官談話を公表。同日、高市氏は記者団に「大変残念に思っている。これからも米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応していく」と述べていた。
(竹本能文、鬼原民幸 編集:石田仁志)