[ソウル 21日 ロイター] - 韓国の現代自動車の労働組合は21日、賃金交渉が行き詰まったことを受け、10年ぶりとなる全面ストライキを実施した。定年年齢の引き上げや、人工知能(AI)・自動化に対する雇用保障を求めている。
韓国金属労働組合(KMWU)がウェブサイトに掲載したスト通告のビラによると、ストに参加する現代自と系列の起亜、両社のサプライヤーの労働者は午後2時にソウルにある現代自本社前で集会を開く。
今回の1日限りのストは、昨年に労働者寄りとされる革新系の李在明大統領が当選して以降、韓国で労働争議が拡大していることを示す。
聯合ニュースの推計によると、7月下旬から続く一連の部分ストにより、これまでに5万5200台、2兆3000億ウォン(16億7000万ドル)超相当の生産に支障が出ている。
現代自は、欧州で中国勢との競争が激化し、韓国国内で販売が落ち込む中、今年の世界販売目標を達成できない見通しだと7月に表明しており、今回の労働争議は同社にとって新たな試練となる。
労組は、世界有数の高齢化社会である韓国で定年年齢を段階的に引き上げるとした李大統領の公約に沿い、現行の60歳からの引き上げを求めている。
また、賞与を月額基本給の750%から800%に引き上げることや、AIと自動化の導入が進む中で雇用保障も要求している。
現代自の労組広報担当者は、定年年齢や賞与などを巡り、双方の意見の隔たりが依然として残っていると述べた。
労組は賃金交渉の再開に前向きだが、経営側が「前向きな提案」を示さなければストの計画を協議するとした。
現代自は対話を通じて解決策を見出すことに尽力すると述べた。