Sethuraman N R Neha Arora
[ニューデリー 20日 ロイター] - 世界最大の石炭生産企業、インド国営コール・インディアは、初の海外商業拠点をシンガポールに設立する方針だ。事業多角化の一環で、鉄鉱石や重要鉱物の取引促進が目的。関係者2人が明らかにした。
インドの国営企業は、リチウムやボーキサイトなどの重要鉱物について中国依存の低減を目指して海外調達強化を進めているが、これまでの成果は乏しい。
こうした中で関係者の話では、コール・インディアはシンガポール当局に対し、現地事務所の登録を申請した。同事務所は鉱物資産の海外買収を支援する役割も担うという。
関係者の1人は、シンガポール拠点は重要鉱物事業の拡大や海外資産の取得推進、さらに鉄鉱石事業の支援に活用されると指摘する。
コール・インディアはロイターのコメント要請に回答しなかった。
1人目の関係者は、コール・インディアはガーナを含めたアフリカ各地のボーキサイトの取得機会を検討しているほか、レアアース(希土類)鉱物にも関心を示していると説明。もう1人の関係者は、リチウム分野ではチリを重点対象としており、カナダやオーストラリアでも他の重要鉱物資産に関する投資機会を評価しているが、これらの案件はいずれも初期段階にあると付け加えた。
コール・インディアは今月、競争入札を通じて東部オディシャ州の鉄鉱石鉱区を落札し、鉄鉱石採掘事業へ参入する姿勢を打ち出した。
ロイターは先週、コール・インディアがチリでリチウム採掘資産を保有するカナダのウェルス・ミネラルズ傘下企業の買収を検討していることも報じた。実現すれば、電気自動車(EV)やエネルギー貯蔵システムに不可欠な電池用金属へのアクセス確保につながる可能性がある。