[ベオグラード 20日 ロイター] - セルビアのブチッチ大統領は20日、議会総選挙を10月18日または25日に実施すると明らかにした。生中継されたテレビ番組での発言。与党集会で前倒し選挙の実施を表明してから1カ月余りを経て、初めて具体的な投票日程に言及した。当初セルビアの次回議会選挙は2027年12月に予定されていた。

ブチッチ氏は「議会選挙は10月18日か25日に行われる。正確な日程は数日中に分かるだろう。一方の陣営には与党セルビア進歩党が入り、もう一方にはその他全ての政治勢力が入る」と語った。

セルビアでは2024年11月、北部ノビサドの鉄道駅でひさしが崩落し16人が死亡。この事故をきっかけに、学生らが主導する反汚職デモが続いている。こうした中でブチッチ氏は6月27日、大統領選と議会選の前倒し実施に踏み切る考えを示していたが、今回は大統領選前倒しの前提となる自身の辞任時期については明らかにしなかった。

政治アナリストらは、与党セルビア進歩党が総選挙で勝利した場合、ブチッチ氏が大統領から首相に「横滑り」で就任する可能性があるとみている。実現すれば、肩書にかかわらずブチッチ氏が実権を握る状況が続くことになる。

セルビアは欧州連合(EU)加盟候補国だが、ロシアや中国とも強い関係を維持しており、ブチッチ政権はこれまで両者の間で難しいかじ取りを迫られてきた。

EUは長年にわたり、セルビアの加盟に向けて法の支配の強化や自由で公正な選挙環境の整備、汚職や組織犯罪の根絶を求めているほか、外交政策をEU方針と一致させることも条件としている。

野党勢力はブチッチ氏とその側近について、政敵への暴力、汚職の横行、組織犯罪との関係、報道の自由の抑圧などを批判。ブチッチ氏側はこうした疑惑を否定している。

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