Selena Li
[香港 20日 ロイター] - 英資産運用会社フィデリティ・インターナショナル(FIL)が、100%出資する中国のファンド運用子会社から撤退する計画を進めていることが分かった。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。実現すれば、資産運用大手による中国市場からの撤退として過去最大級の事例となる。
FILはロンドンに本拠を置き、世界で顧客資産1兆1800億ドルを運用する。関係者2人によると、FILは3年前に設立した中国本土のファンド運用子会社からの全面的な撤退を検討している。中国市場での熾烈な競争、経営陣の頻繁な交代、事業規模を十分に拡大できない慢性的な苦境が重なり、経営陣は中国の個人向け資産運用事業の継続が困難と判断したという。
中国で販売している14本の個人向けファンド商品(運用資産残高45億元=6億7000万ドル)をどのように再編、清算するのかは明らかになっていない。
FILの中国のファンドの運用資産は、設立から1年後に60億元でピークをつけた。しかし最新の報告によると、今年6月末時点ではこの水準から25%減少していた。
ロイターが確認した24年の社内資料によると、中国事業が採算を確保するには少なくとも140億ドル規模の運用資産が必要と見積もっていた。
関係者の1人によると、上海を拠点とする子会社の従業員数は約100人。
中国は2020年に、資産運用会社による外資100%出資の中国本土での事業展開を容認。フィデリティやブラックロックなど海外の運用大手6社が次々と中国本土で事業を立ち上げたが、採算悪化により事業拡大が阻まれている。