[ブカレスト 20日 ロイター] - ルーマニアのミルタ国防相は20日、黒海の天然ガス開発プロジェクト「ネプチューン・ディープ」施設から数百メートルの海域で発見された海上ドローン(無人艇)を破壊するため、F16戦闘機を緊急発進させたと述べた。
ミルタ氏はフェイスブックに「プラットフォームで働く数百人の作業員の生命を守り、重要インフラを保護するため、この海上ドローンの破壊を決定した」と投稿。その後、戦闘機による攻撃を受けたドローンは、現場に到着した艦船によって完全に破壊されたとし、機体には爆発物が搭載されていたことを明らかにした。
ロシアのウクライナ侵攻に関連するドローンや機雷による黒海の重要エネルギーインフラへの脅威が高まっていることが改めて浮き彫りにされた形。北大西洋条約機構(NATO)加盟国のルーマニアはウクライナと614キロの国境を接している。過去4年間にロシアのドローンが同国の領空を侵犯した事例があり、黒海では主要な貿易・エネルギールート周辺で機雷の漂流も確認されている。今月上旬にもルーマニア軍の潜水士がネプチューン・ディープ沖の排他的経済水域(EEZ)で漂流していたゲルベラ型ドローン2機を爆破処理していた。
ネプチューン・ディープは2027年の生産開始が予定されており、稼働後はルーマニアが欧州連合(EU)最大の天然ガス生産国となる見通しだ。
ダン大統領はロシアに責任があるとの認識を示した上で「ロシア連邦によるこの種の無責任な事案の激化を強く非難する。NATO同盟国と連携し、防衛と脅威への対処に向け警戒を維持する」と強調した。
ロシア政府は現時点でこの事案について公的なコメントを出していない。
黒海に面するNATO加盟国のルーマニア、ブルガリア、トルコの3カ国は、これまでに通商航路上を漂流していた150個超の機雷を無力化。今年7月には黒海の漂流機雷除去を目的とする共同任務部隊の任務を拡大し、重要インフラの防護も担当させることで合意した。