Timour Azhari Rami Ayyub
[19日 ロイター] - イスラエルの対外特務機関モサドのゴフマン長官が14日、シリアのシェイバニ外相と電話会談し、トルコ軍のシリア配備について協議していたことが、事情を知る3人の関係者への取材で分かった。
今回の会談は、シャラア暫定大統領率いるシリア政権とイスラエル政府との間としては過去最高レベルの接触の1つ。イスラエルは4日後の18日にシリアのアブ・アルドゥフール空軍基地を空爆した。
イスラエル首相府はコメントに直ちには応じなかった。シェイバニ氏の報道担当者からも回答はなかった。
イスラエルのネタニヤフ首相はアブ・アルドゥフール空軍基地の空爆後、シリア政府が同基地へのトルコ軍の展開を認める寸前だったと述べた。またトルコ軍の配備はイスラエルの安全保障に脅威をもたらすと繰り返し警告していたにもかかわらず、シリア側は警告を無視したと主張した。
関係者によると、ゴフマン氏とシェイバニ氏の会談では、シリアに対するトルコの軍事支援が主要な議題となった。関係者の1人は「(トルコ)による軍事的なプレゼンスの拡大や、武器の販売、ドローン(無人機)の供与などについて、主にイスラエル側が情報を求めた」と述べた。
別の関係者である政府高官によると、ゴフマン氏は会談で、トルコがシリア軍に武器を供与していることについて説明を求めた。3人目の関係者も電話会談が行われたことを確認し、トルコ軍のシリアにおける展開について協議したと明らかにした。
シリアは2024年にアサド前大統領が失脚して以降、トルコがシャラア政権の緊密な同盟国となっている。トルコはシリア内戦中、反体制派を支援してきた経緯があり、イスラエルでは北部国境でトルコの影響力が拡大することへの懸念が強まっている。
ネタニヤフ首相は19日にXに投稿した動画で「イスラエルを脅かすトルコ軍の拠点がシリアに設置されることを、イスラエルは容認しない」と主張。「われわれはトルコに『やめろ』とはっきり伝えた。どうやらメッセージが届かなかったようなので、よりよく理解してもらえるようにした」と述べた。空爆を念頭に置いた発言とみられる。
トルコ大統領府は19日、シリアにおけるトルコの軍事的立場を巡るイスラエルの主張を「到底受け入れられない」と否定。イスラエルはシリアの主権と領土保全を標的にした「違法な空爆」を正当化しようとしていると批判した。