マネジャーやリーダーになったものの、メンバーにフィードバックしてもなかなか響かない。厳しく伝えることに躊躇する一方で、配慮しすぎると「この組織では成長実感が得られない」と思われてしまう──。そんなコミュニケーションの難しさに悩むリーダーは少なくありません。
現場の指導力・コミュニケーション力向上の研修などを専門に行う深谷百合子さんに、伝わるフィードバックとメンバーの成長を促すリーダーの振る舞いについて話を聞きました。(※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)
「見て盗め」が通用しない時代に、マネジャーが抱える悩みとは
──深谷さんは管理職層を中心に、職場のコミュニケーション改善や現場指導力向上を目的とした研修を行っています。現在のマネジャーには、どのような悩みが多いのでしょうか。
私は製造業の現場で指導する立場の方に向けた研修が多いのですが、今の現場は非常に多様化しています。正社員だけでなく派遣社員や外国籍の方もいて、しかも派遣社員は出入りが激しい。常に新しい方が入ってくるため、「伝える」ことにかなり苦労されています。
教える側は40代後半~50代が中心で、いわゆる「見て盗め」で育ってきた方たち。いざメンバーに指導しようとすると、壁にぶつかってしまいます。
たとえば「昼休み明けに生産ラインを動かすから準備しておいて」と伝えても、ベテランは「装置の電源を入れて、いつでも生産ラインを動かせる状態にすること」を意図していたのに、若手は「持ち場につくこと」と捉えてしまう。そこまで伝えないといけないのか、と驚くマネジャーも多いですね。