人権団体によるとイランの聖職者支配層はここ数カ月、社会不安の再燃を警戒し、ジャーナリストや弁護士、活動家、人権擁護者、学生を対象に、処刑、拘束、出頭要請、長期刑を相次いで行っている。当局は戦時下の安定維持に必要だと主張する一方、こうした対応がかえって、経済的圧力に不満を抱く国民と聖職者支配層との溝を深めかねないと警告する声もある。

「給料は数日で底をつく」

多くの家庭では肉類などの主食や必需品を控え、より安価な代替品に切り替えている。

「子どもたちの前で情けない。給料は数日で底をつく。食卓から肉は消えた。これからどう暮らしていけばいいのか、見当もつかない」と、中部ヤズドで働く政府職員のホセインさんは嘆く。

統計センターによると、3月の家賃は前年同月比31%上昇。国営メディアは首都テヘランの住宅価格が前年比で約50%上昇したと報じている。

イランでは今年、最低賃金が約60%引き上げられたものの、通貨リアル安が続き購買力は低下している。最低賃金のドル換算額は3月下旬以降、約105ドル(約1万6700円)から86ドルまで落ち込んだ。

ビジャンさん(40)は15年前に就職した当初、エンジニアとして月に約1000ドルを稼いでいた。その後、生計を補うためにオンライン家庭教師の仕事を始めたという。だが今では妻と合わせても月400ドルを得るのがやっとで、生活費の安い地方へ移るためにテヘランを離れた。「以前は1日5、6時間働けば十分だった。今は働きながら新たな仕事を探し、仕事が足りないことへの不安を抱える毎日の繰り返しだ」と語る。

多くのイラン国民にとって、戦闘再開への恐れは将来設計を一層困難にしている。

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