古代の墓を暴いた者に災いが降りかかるという「ミイラの呪い」は長らく伝説として語られてきた。そして、現在インターネット市場で取引されているミイラには「呪い」ともいうべきリスクがあることが分かった。

英スタッフォードシャー大学を中心とする国際研究チームが、インターネット上で売買・展示されているミイラ化した人骨や動物の遺体に、健康上の危険をもたらし得る微生物増殖の兆候があると報告した。

2026年8月に公表された研究では、SNSやオンラインショップ、オークションなどの投稿128点(122点が人、6点が動物の遺体)を分析。そのうち13点には写真上で、真菌のコロニー形成を疑わせる変色や付着物が確認された。

問題は、単に「古い遺体だから不衛生」という話ではない。ミイラ化した遺体には長期間休眠していた真菌胞子などが残っている場合があり、遺体が移動されたり取り扱いによって乱されたりすると、胞子が空気中に放出される可能性がある。また、歴史的な防腐処理ではヒ素、水銀、鉛などの有害物質が使用されてきたため、処理歴の分からない遺体を防護措置なしに扱うことにも潜在的なリスクがある。

博物館や研究機関では通常、こうしたミイラを扱う際に手袋やマスク、白衣などの個人防護具を使用し、温湿度を管理する。一方、今回の調査対象となった販売されているミイラについては、安全な取り扱い方がほとんど説明されておらず、素手で遺体に触れる写真も見つかった。人類生物考古学者カースティ・スクワイアーズ教授は英紙『ガーディアン』に、一般家庭で保護ケースなしに展示された遺体や、著しく劣化した遺体がガラス覆いのない台に置かれていた例もあったと説明している。

被害は売買を行う者に留まらないかも
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