[フランクフルト 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は5日、戦争や貿易摩擦がもたらす不透明感は今年もユーロ圏の経済成長の重しになり続けるものの、企業投資が人工知能(AI)などの無形資産にシフトしていることが下押し圧力を緩和しているとの見方を示した。

2025年第1・四半期から26年第1・四半期にかけてのユーロ圏経済成長率は、不確実性を背景に企業や家計が支出を抑制したことから0.4%押し下げられたと推定されており、この影響は年内も引き続き経済活動の重しになるとみられる。

ただ、無形資産への投資はより底堅く、企業調査によると、年初来のAI関連の大規模な投資が、26年に1%の成長しか見込まれない経済の緩衝材となっているとみられる。

ECBは経済報告の記事で、「投資構成が無形資産へと移行する傾向が続く限り、不確実性ショックに対する投資の全体的な反応は、時間の経過とともに鈍化する可能性がある」と指摘。「不確実性自体はマクロ経済変動の重要な要因であり続けるものの、こうした構成の変化は投資サイクルを緩やかに安定させる要因として機能する可能性がある」と述べた。

また、不確実な局面では家計も自動車など高額商品の購入を先送りし支出を抑制するものの、全体としての下押し圧力は比較的小さく、不確実性が緩和されると支出はかなり早く回復するとの見方を示した。

一方、企業の有形資産への投資は通常、はるかに大きな打撃を受け、ショック後もかなり長い間低迷が続くと指摘した。

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