Kentaro Sugiyama
[東京 5日 ロイター] - 日銀が6月15─16日に開いた金融政策決定会合では、先行きの政策運営について、経済・物価・金融情勢に応じて政策金利を引き上げていくことが適当だという認識で委員が一致した。一部の委員から中立金利に早めに近づける必要があるとの意見も出された。
1人の委員は上下両にらみで機動的な政策判断が行えるよう、可能な限り早く中立金利に近づけていく必要があると指摘。別のある委員も、将来、急激で大幅な利上げを避けるには、政策金利を中立金利に早めに近づけるべきだと発言。その上で、日本の中立金利は「2%程度と考えられる」とし、これを念頭に数カ月に一度のペースで利上げを検討していくことが望ましいとの見解を示した。
日銀が5日、6月の決定会合の議事要旨を公表した。同会合は、植田和男総裁が入院のため欠席。7対1の賛成多数で利上げを決めた。
大方の委員が、基調的な物価上昇率が2%の「物価安定の目標」を超えて上振れていくリスクがあるとの見方で一致し、今回の会合で政策金利を引き上げが適当との認識を共有した。
浅田統一郎審議委員は、中東情勢の影響について物価の上振れリスクよりも生産・雇用の下振れリスクの方が大きいとして、利上げに反対した。
政府からの出席者からの申し出で、会議が一時中断したことも明らかになった。
内閣府の出席者は、日銀が今回の利上げに関して説明責任を果たすとともに「過度な景気変動が生じた場合には主体的かつ適切な対応が重要だ」と指摘。高市早苗内閣の取り組みを理解の上で適切な政策運営を期待すると述べた。
同会合では、国債買い入れについても議論した。月間買い入れについて、2027年1―3月に2.1兆円まで減らしていく計画を維持する一方、同年4月以降は減額を停止し、月2兆円程度の買い入れを継続することを賛成多数で決めた。
何人かの委員は、国債買い入れの減額停止は国債市場が不安定化し、経済にマイナスの影響を及ぼす事態を避けるための措置であり、財政に対する配慮ではないことはしっかりと説明する必要があるとの認識を示した。
内閣府の出席者は、バランスシート縮小がもたらすマクロ的な影響の確認、市場安定のための適切な対応が必要だと意見した。
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