Akash Sriram
[4日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXが4日発表した新規株式公開(IPO)後初の四半期決算は、売上高が倍近くに増加し、営業損失も大幅に縮小した。衛星インターネット事業「スターリンク」と人工知能(AI)事業の力強い成長が業績を押し上げた。
ただ、設備投資額は前年同期の28億3000万ドルから180億ドル超に拡大。ブレット・ジョンセン最高財務責任者(CFO)は、今後数四半期は同水準の設備投資が続く見通しだと述べた。
決算発表を受け、スペースX株は引け後の時間外取引で7.5%下落した。この日の通常取引は決算発表を控え、9.4%高で取引を終えていた。
第2・四半期の売上高は前年同期の41億ドルから92%増加し、78億ドルとなった。LSEGがまとめたアナリスト予想の69億3000万ドルを上回った。売上高全体の半分超を占めるスターリンク事業の売上高は66%増加。マスク氏が将来の成長エンジンと位置づけるAI事業の売上高は約250%急増した。
マスク氏は決算発表後の電話会見で、「われわれは他社よりも速いペースで大規模なAI計算能力を構築していると考えている。AIモデルも大幅に改善させている」と述べた。
全体の営業損失は前年同期の9億7000万ドルから1億4300万ドルに縮小した。AI事業の営業損失も縮小した。スターリンク事業は営業利益が79%増加した。株主帰属の純損失は5億4100万ドルだった。
同社株は約1兆7500億ドルの企業価値評価を得た6月のIPO以来、8%下落している。上場後のロックアップ(保有株式の売却制限)期間満了に伴い、6日から内部関係者や初期投資家の株式が市場に大量に放出される可能性があり、株価にさらなる下押し圧力がかかる恐れがある。
ザックス・インベストメント・マネジメントのチーフ市場ストラテジスト、ブライアン・マルベリー氏は「AIが既に収益化に成功していること自体、今日の大きな驚きだ。AI部門の運営資金をスターリンクに頼っていないという点は、非常に重要なポイントだ」と述べた。
スペースXはAIへの設備投資を大幅に増やし、第2・四半期には158億3000万ドルを投入。前年同期は7億4900万ドルだった。
宇宙事業の売上高は前年同期比29%増加した。