Ernest Scheyder Divya Rajagopal
[4日 ロイター] - 米防衛大手ロッキード・マーチンが、米国内の鉱山から2種類の重要鉱物の調達に向けた交渉を行っていると、協議に詳しい2人の関係筋が明らかにした。トランプ米大統領が防衛関連企業に対し中国への依存度を下げるよう圧力をかける中での動きとなる。
関係筋によると、ロッキードはスカンジウムを米ニオコープ・デベロップメンツから、ゲルマニウムをカナダの鉱山会社テック・リソーシズと特殊半導体製造業者5Nプラスからそれぞれ調達する方向で交渉しているという。これら両鉱物は航空機部品から赤外線センサーに至るまで、軍事装備に幅広く使用されている。
ニオコープは、ロッキードに年間15トンのスカンジウムを供給する暫定合意に署名したことが、合意に詳しい関係筋の話と、ロイターが閲覧した詳細から明らかになった。この内容はこれまで報じられていなかった。ニオコープは、2028年までに稼働を予定するネブラスカ州の鉱山から供給する見通しで、年間生産量は100トンになるとみられる。
ニオコープのマーク・スミス最高経営責任者(CEO)は「両社とも、スカンジウムが今後の米国防衛技術にとっていかに重要であるかを認識している」と述べた。
また、ロッキードとテック、5Nプラスとの交渉は1年以上続いており、関係筋によると、価格と契約期間が難航の要因になっているという。
トランプ大統領は先月、米防衛関連企業が中国など禁止対象の外国サプライヤーから重要鉱物などの資材を調達する際の免除措置取得を困難にする大統領令に署名した。
これらの取引は、米国が国内鉱物のサプライチェーン(供給網)を構築しようとする動きにおける重要な一歩となるものの、課題も抱えている。中国の供給業者は長年、より安価な価格を提示しており、米国の採掘・加工能力は依然として限られている。