Maya Gebeily Feras Dalatey Gram Slattery
[ベイルート/ワシントン 4日 ロイター] - シリア政府が最後の主要な制裁の解除を巡る米国との協議で、ロシア産原油の輸入を大幅に削減することに同意したと、協議に詳しい関係者3人がロイターに明らかにした。
こうした削減は、シリアのエネルギー政策の大きな転換を意味する。シリアは西側諸国へ政治的な軸足をシフトしながらも、ロシア産原油に大きく依存するようになっており、削減によって生じる供給の空白をどう埋めるかという疑問も浮上する。
専門家は、米国にとって、シリアにおけるロシアの経済的影響力に圧力をかける新たな手段にもなると指摘する。
協議に直接関与しているシリア側関係者、米政府当局者、事情に詳しい別の関係者によると、数十年来の「テロ支援国家」指定からシリアを除外することについて両国が協議する中、シリア政府高官はここ数カ月の間に、ロシア産原油の輸入を削減する用意があると米側に伝えた。
米国が輸入削減を指定解除の前提条件として明示したわけではないという。
シリアがロシア産原油の輸入削減に前向きな姿勢を示していることは、これまで報じられていなかった。
アラブ現代研究センターのシリア人アナリスト、ナワル・サバン氏は「ロシア産原油の輸入を一夜にして代替することは不可能で、シリアにとって燃料不足や輸入コスト増加のリスクを伴う。シリアへの長期的な影響は、米国がこの圧力に代替手段を組み合わせるかどうかにかかっている」と指摘。
「(米政府は)シリアで政治的な足場を失った後もロシアが影響力を維持することを可能にしている経済ネットワークを、ますます標的にしている」と述べた。
米政府当局者と事情に詳しい関係者によると、テロ支援国家の指定解除に関する協議の中で、米国はシリアにロシア産原油輸入の大幅削減を要請し、その確約を得た。
シリアの関係者によると、米当局者はシリア側の担当者に対し、ロシア産原油の購入を停止すれば「指定を迅速に問題なく解除できる可能性が高まる」と伝えていた。
シリア側はこれに対し、指定解除が実現すれば、多様なエネルギー供給網を構築できるようになると回答したという。