Maki Shiraki

[東京 3日 ロイター] - 日産自動車が3日に発表した2026年4─6月期の連結決算は、純損益が37億円の黒字(前年同期は1157億円の赤字)となり、8四半期ぶりに最終黒字に転換した。為替の円安効果や構造改革、コスト削減が寄与した。27年3月期通期の連結業績予想は据え置いた。

会見したエスピノーサ社長は、4─6月期は「進歩の兆しがみられる」と指摘。自動車事業の営業損失は82億円(同1577億円)と赤字は大幅に縮小しており、「(米国の)関税の影響を含め、ほぼ損益分岐点だ」と説明した。同事業のネットキャッシュも9692億円と「約1兆円を維持している」という。

同社は関税の影響を除く自動車事業の営業損益とフリーキャッシュフローの今期黒字化を目指しており、レオンディスCFO(最高財務責任者)は「達成は可能」と自信を示した。原価低減活動は下期に効果を発揮するとし、「資産売却も検討してフリーキャッシュフローを支える」と語った。4─6月期の同事業のフリーキャッシュフローは3239億円の赤字(同3905億円の赤字)となっており、現金流出は続いている。

4─6月は円安の恩恵も受けたが、現行では「(1ドル)150円以上であれば差益が出る」(レオンディスCFO)という。通期の前提為替レートは1ドル=150円で、ドルに対し1円振れると営業利益は120億円変動する。

赤字が続く欧州事業では、仏ルノー<RENA.PA>との協業車投入や中国生産車の輸出で挽回を図る。中東情勢の影響については、物流費の高騰により上期の営業利益で200億円、販売で約1万8000台の下押し要因になるという。

熊本地震の影響による部品供給の遅れで福岡県内の工場では一部の生産を停止しており、現時点では5000台程度の生産に影響が出る見込みで、今後挽回策を検討する。

ホンダとの協業に関しては「まずはハードウエアを検討し、どのソフトウエアのレイヤー(階層)でどの程度協業できるのかを検討している」(社長)と述べるにとどめた。

4─6月期の世界販売は前年同期比0.9%減の70万1000台だった。通期の世界販売計画は従来の330万台から315万台に引き下げた。景気が低迷している中国の市況変化が主因で、同国の販売計画は71万台から58万台に大幅下方修正。同国ではイラン情勢による燃料高で電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)へのシフトが強まっており、日産も今後、NEVの販売構成比率を引き上げる。

通期の純損益は200億円の黒字予想で、北米でのハイブリッド車投入などで達成を見込む。会社予想は、IBESがまとめたアナリスト16人の予想平均261億円を下回っている。

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