犬や猫との触れ合いが幸福感の高まりに関係していることは分かったとヴァルスカは言う。その上で、今回の研究は猫が人の気分を悪くさせることを示しているのではなく、辛い時に必ずしもペットがたちまちストレスを和らげてくれるとは限らないことを示唆していると指摘した。

このパターンが猫の飼い主のみに見られる理由は説明できないと研究チームは述べている。ただ、考えられる理由は幾つかある。その一つとして、人はストレスや不安を感じたり、精神的に追い詰められたりしている時ほど、猫を求めることが多い可能性がある。その場合、猫との触れ合いはそうした感情を引き起こす原因になったのではなく、その時の感情の状態を映し出しているのかもしれない。

研究チームはまた、猫と犬がそれぞれ違う形で飼い主を癒している可能性も指摘した。犬との触れ合いは、散歩したり遊んだり一緒に運動したりといった活動を伴うことが多い。それに比べると猫との触れ合いは静かで身体を動かすことも少ない傾向がある。こうした違いが、飼い主がその瞬間のストレスをどう感じるかに影響している可能性もある。ただし、猫の飼い主のみにこのパターンが見られる理由を解明するには、さらなる研究が必要とされる。

過去の感情を思い出してもらうこれまでの研究とは違って、今回の研究では、自分の感情やストレス度、ペットとの直近の触れ合いについて、1日に数回、飼い主に回答してもらい、リアルタイムの感情の流れを把握した。

それでもヴァルスカは、単一の研究から確固たる結論を導き出すことには慎重な姿勢だ。ストレスホルモンを測定したり自身の感情を報告してもらうなど、アプローチを変えることで人と動物の絆のさまざまな側面が見えてくる可能性もある。

猫の飼い主に対しては、今回の研究を理由に行動を変える必要はないとヴァルスカは強調する。

「ストレスを感じている時に猫と触れ合うことで癒されるのなら、もちろんそうし続けるべき」

その上で、遊んだり、抱っこしたり、ただ静かに一緒に過ごしたりなど、どんな触れ合いに最も癒されているのかに注意を向けるようアドバイスしている。

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