Kentaro Okasaka

[東京 29日 ロイター] - アドバンテストは29日、2027年3月期の連結業績予想を上方修正し、純利益見通しを4655億円から前年比75.8%増の6600億円に引き上げた。人工知能(AI)に使う半導体の需要が引き続き旺盛で、検査装置市場が過去最大の規模に拡大すると見込む。IBESがまとめたアナリスト23人の予想平均5180億円を上回った。供給能力強化を前倒しで進めているという。

特に、学習済みモデルを使って予測・判断を行う推論AI向け集積回路やDRAMに関連する専用検査装置への需要が想定を上回ると予想。26年の検査装置市場について、従来見通しを約19%引き上げ130億─145億ドル相当と試算した。需要に対応するため生産能力の拡張も加速させる。営業利益予想も従来の6275億円から8460億円(前年比69.5%増)に引き上げた。

同時に発表した第1・四半期(26年4─6月)の連結純利益は前年比93.8%増の1748億円と四半期として過去最高を更新した。

ダグラス・​ラフィーバ・グループ最高経営責任者(CEO)は会見で「需要構造の変化」が好調の背景にあると説明。「特に足元ではAI市場は新たな成長局面に入っている。推論AIの拡大が半導体需要を押し上げており、その影響はASIC(特定用途向け集積回路)、CPU(中央演算処理装置)、DRAMを含む幅広い領域に及んでいる」と語った。

上方修正は「足元の業績だけではなく、当面の需要環境に対する当社の見方を反映したものだ」とし「需要拡大に対応するため、従来計画を前倒しして取り組みを加速している」と説明。「単に(装置の)台数を増やすという話ではなく、サプライチェーン全体の対応力、製造パートナーとの連携、部材調達、品質、納入、リードタイムまで含めた総合的な供給能力の強化だ」と強調した。

また、今後の半導体検査では、検査装置に加え「ソフトウエア自動化技術やデータ活用、周辺ソリューションを含めたより統合的なアプローチが求められる」とし、「テスト装置メーカーから包括的なソリューションプロバイダーへと進化を続けていく」と述べた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。