コンゴ民主共和国の東部で、エボラ出血熱の感染が過去最悪のペースで拡大している。公衆衛生当局によると5月に流行を宣言して以降、感染者は2536人、死者は1000人を超えた。実際の感染者数は4倍近い可能性もある。

エボラ出血熱は1976年以降、アフリカで断続的に発生してきたが、最悪とされた2013~16年の流行でも、死者が1000人に達するまでに8カ月を要した。

今回は新規感染者の8割以上が、既知の感染経路外で発生している。WHO(世界保健機関)のテドロス・アダノム事務局長によると、死者の約3分の2は医療機関で治療を受けておらず、感染拡大を防ぐための安全な埋葬や葬儀の徹底を難しくしている。

流行を引き起こしているのは、エボラウイルスの中でもまれなブンディブギョ型だ。この型は初期症状がインフルエンザなどに似ていて早期発見が難しく、承認済みのワクチンも有効な治療法もない。

確認された感染者の約9割は東部のイトゥリ州に集中している。同州では政府軍とウガンダ系武装勢力「ADF(民主同盟軍)」との戦闘が長く続いている。

コンゴ東部ではADFを含む100以上の武装勢力が、金などの鉱物資源を略奪している。専門家は、今春に多くの鉱山で感染が見過ごされたまま、拡大したとみる。政府と反政府勢力が医療対応で連携できないことも、流行を悪化させたと考えられる。

エボラ流行の理由は「科学の欠如ではない」
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