Karen Lema
[マニラ 24日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるカラス外交安全保障上級代表は24日、米政府が欧州製品に新たな関税を課した根拠に疑問を呈し、強制労働を巡るEUの管理体制に不備があるとの指摘は根拠がないとの認識を示した。
米政権は、EUなど60カ国・地域を対象に、強制労働対策が不十分だとして10%または12.5%の新たな関税を24日に発動した。世界各国に対する10%の暫定関税が失効するのに合わせた措置。
マニラで開かれている東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合に出席しているカラス氏はロイターに対し、強制労働対策が不十分だという指摘は「EUには当てはまらない」と強調。「われわれの労働法は米国のものと比較しても、有給休暇があるなど労働条件は非常に良い。だから(今回の関税措置には)実質的な根拠がない」と説明した。
EUも米国の措置対象に含まれると想定していたかとの質問には「予想していなかった」とコメント。EUは昨年締結した通商合意の約束を守ってきており、「この合意が守られないというのは負のサプライズだ」とした上で、EUとして米政府に説明を求める考えを示した。
このほか、EUの新たな対ロ制裁措置について、圧力を強化してロシアがウクライナ戦争を継続する資金調達能力を制限することが狙いだと説明。「制裁により、彼らは域外で資金を調達できなくなっている。これを実施すれば、他の要素と相まって効果が出るのは明らかだ」とした上で、「ロシアを実際に交渉のテーブルに着かせ、ウクライナと交渉させるために、他に何ができるかを検討している」と述べた。