<ファクトチェックが、徐々にファクトチェックではないものに変わりつつある。権威主義国家や富裕層がファクトチェックの体裁を整え、自分たちに都合のよい情報を真実と認定する動きが出てきたためだ>

ファクトチェックは本来、検証可能な証拠を示し、市民に判断材料を提供する営みであり、何が真実かを最終的に決めるものではない。

しかし、社会にはファクトチェック団体が「真実の裁定者」であるかのような印象が広がっている。「真実の裁定者」の権威を奪えば、都合の悪い事実を捏造と認定することもできる。

一方、欧州、アフリカ、中東のファクトチェック団体は、個別の情報に真偽の判定を下すだけでなく、虚偽を支える物語や論理の誤りを分析し、実際に生じる被害を基準に対応を決める方法を試しはじめている。

「真実の裁定者」の座を争うのではなく、その座から離れた位置で議論を広げようとしているように見える。

権威主義国家と富裕層によるファクトチェックの乗っ取り
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