Maggie Fick Michael Erman

[ロンドン 21日 ロイター] - デンマークの製薬大手ノボ・ノルディスクは21日、競合する米製薬大手イーライ・リリーが肥満症治療薬で虚偽の比較広告を行っているとして、米ニュージャージー州の連邦地裁に提訴した。

製薬会社間で特許侵害を巡り訴訟が起きるのは珍しくないが、虚偽広告を理由とする訴訟は少ない。

訴えによると、リリーは肥満症治療薬「ゼップバウンド」と糖尿病治療薬「マンジャロ」の全米規模の広告キャンペーンで、自社製品については当局から承認済みの最高用量の効果を示す一方、ノボの製品である「ウゴービ」と「オゼンピック」では、より少ない用量の効果を取り上げ、減量効果が高い高用量剤を比較対象に含めなかった。

ノボは裁判所に対し、リリーに広告の撤回と訂正広告の展開を命じるよう求めている。リリーが自主的に広告を取り下げなければ、仮差し止め命令を申し立てる方針。また、広告によってリリーが得た利益を含め、損害賠償の支払いも求めている。

イーライ・リリーは、広告は2024年に完了した臨床試験の結果に基づいており、科学的根拠があるとして、争う方針を示した。

この試験では、リリーのゼップバウンドを10ミリグラムまたは15ミリグラム投与した患者と、ウゴービを1.7ミリグラムまたは2.4ミリグラム投与した患者を比較した。米食品医薬品局(FDA)は今年3月にウゴービの7.2ミリグラム用量を承認した。

ノボとリリーは、米国の肥満症治療薬市場で主導権をめぐる激しい競争を繰り広げている。同市場は2030年までに1000億ドルを超える規模に成長するとアナリストは予想している。

米国は、製薬会社が処方薬を消費者に直接広告することを認めている数少ない国の一つで、製薬各社はテレビなどの広告に毎年数十億ドルを投じている。

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