13歳の少年ハムザの拷問死に抗議するシリア人の子供たち
13歳の少年ハムザの拷問死に抗議するシリア人の子供たち(2011年6月、ベイルート) JAMAL SAIDI-REUTERS
 

子供であっても容赦なし

ナジブに対する裁判では、とりわけ11年春、ダルアー県で学校の壁に反アサドの落書きをした子供たちの逮捕と拷問を指揮した罪が問われている。75人の原告が証言する予定だ。

ナジブら治安当局による弾圧への怒りは、やがて11年春にシリア全土へ広がる反体制デモの火種となった。

11年4月、ダルアー県では13歳の少年ハムザ・アル・ハティブも、抗議デモに参加した後に拘束され、拷問を受けた。26日後に家族の元へ返された遺体は、ひどく損壊していた。治安当局は口外しないよう警告したが、遺族は遺体の写真や動画を活動家や衛星テレビ局に提供した。事件への怒りは全国的なデモにつながり、参加者はハムザの名を何週間も叫び続けた。

私はナジブが法廷に立つ前日、ハティブ一家を訪ねた。母親のサミラ・ハハミは、息子への凄惨な拷問の責任者だと考えている男が、法廷で金属製の檻に入れられた姿を見て安堵したという。「政府は正しいことをやっている。ようやく気持ちが楽になった。人間としての尊厳を取り戻した思いだ」

少なくとも一家は、ハムザが埋葬された場所を知っている。自宅裏の小さな墓地で、弟のスラカが墓をきれいに守っている。

一方、長男のオマルは19年、ダマスカス北方のセドナヤ刑務所で死亡した。アサド政権の「虐殺工場」と化していた場所だ。政権崩壊後、刑務所で見つかった文書によって死亡は確認されたものの、埋葬場所は記されていなかった。「遺体すら手元になく、誰を責めればいいかも分からない」と、ハハミは語る。

ハハミは、アサド政権の「全ての犯罪者」が死刑を言い渡される場に立ち会いたいと願っていた。死刑制度がオマルについてさらに多くのことを知る機会を奪いかねないことには、気付いていないようだった。

シリアの司法制度にも問題が
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